[旅の準備と装備]
[ツアー会社]
いろいろあるようだが、どこで手配しても、現地旅程部分は現地ツアー会社が手配をしているようなので、変わらない。変わるのは、料金、ガイドの違いと思われる。
料金は、航空券の予約時期(早く予約したほうが安い)と、中間マージン部分の違いがありそうで、ツアー会社によって「高い」「安い」がある。わたしが申し込んだのは(株)ユー・ツアーであるが、割安感を感じた。
現地ツアー会社などへ、トレッキングツアー部分を直接申し込む方法もあるにはあるらしい。ただし、公園本部での入山手続きなどでは、マレー語が使われていたりして、英語が公用語とは言っても現地スタッフのあいだではマレー語が主流だから、相当時間に余裕がある場合でなければ避けたほうが良いと思う。
[登山ガイド]
ガイドは、聞いたところ、見たところでは、「良し」「悪し」がありそうだった。トレッキング中は、最低限必要な会話は英語で行う。ただし、ガイドによって、日本語を得意とする人や韓国語を得意とする人もいて、そうした人たちは特定の現地ツアー会社と契約の太いパイプを持っていると思われた。
いずれにしても、安全確保の面では、どのガイドにあたっても、最低限の確保はされると思われる。なぜなら、トレッキング行程自体が国立公園の管理のもとに置かれているので、なにかあれば救助を得られる態勢があるからだ。
[雨具]
必須アイテムであり、ゴアテックス製の上下セパレートタイプのものを持参したい。わたしの場合は、登りでも結構降られたし、下りでも結構降られた。
標高2000〜3000mのあいだの登山道は、雲のなかを歩いていることが多そうだ。だから、霧のようなものに濡れることになる。また天候によって本降りの雨に見舞われる。
着替えをあまり持たないで登っている人たちも見られたが、濡れることが前提になるので、それなりに着替えの用意が必要だと思う。
[ザック及び荷造り]
わたしは、40リットルのザックを用意していった。したがって、日本を出発する際は「スーツケース+ザック」という2個口の荷物となった。
ツアー会社のパンフレットには、デイパックていどのものでも良いと書かれているものがある。そうした場合は、別途、ポーターに別口の荷物を持たせて登っているようだ。
いくら全行程がよく管理された登山だとはいえ、標高4000mを超える山に登るのだから、日本の3000m級夏山の小屋泊ていどの装備は必要だと思う。山頂アタックの際に不要なものは山小屋へ置いてゆけば良いのだから。
[登山靴]
ローカットの登山靴で登っている人が多い。どうしてなんだろうと思っていたが、おそらくその理由は、本国を出るときにそれを履いて出発すれば荷物が減るという理由だからだと思う。
山小屋まではふつうの運動靴でも登れる。しかし、山頂アタックでは、そうは行かない。足場が悪いところはあまりないが、岩の表面が濡れていて、スリップの危険がある。
帰路は標高差2000mを下ることになるので、疲れてくると、捻挫などのトラブルが起きがちだから、やはりハイカットのトレッキングシューズが望ましいと思う。
[携帯電話・スマートフォン]
山小屋までにつくまでのあいだは、どこでも通信が可能である。その理由は、山小屋の近くに携帯電話用のアンテナが立っているからである。
現地通信会社はいくつかあるが、ガイドのトーマスくんが使っていたのはcelcomのもので、それが一番電話状態が良さそうだと思った。
わたしは自分がふだん使っている楽天モバイルのスマートフォンに海外simを差し替えて持って行ったが、そのsimカードが利用しているのがcelcomのもので、電波状態はとても良かった。
わたしは現地でSNSに画像を送ったりしたので、通信費が合計5000円になってしまった。そういうことをやらないで、非常時用のみとして、最低限のメール通信で済ませれば、おそらく1000円ぐらいで済んだことと思う。
ちなみにマレーシアは、空港でプリペイドsimが安く買える国なので、時間に余裕がある場合は、そちらを利用したほうが良いと思う。またコンセントプラグが日本と異なるので、その用意が必要だ。
[水・食料]
水はペットボトルを買って利用する。コンビニにも、登山口にも、山小屋でも売っている。値段は高くない。
山頂アタック時は500mlの水で足りると思われる。登山口から山小屋までのあいだは、荷物の量と汗のかきかたによって大分違ってくる。わたしは荷物が多めだったから、1000ml以上を必要とした。
食料は、非常食の用意のみで、まず十分だと思う。一日目のランチは支給されるし、夕食も朝食も腹いっぱい食べられる。
[バファリン]
高山病の症状で頭が痛くなるのに備えて、バファリンを持ってゆくと良い、という情報があり、わたしも持って行った。しかし、結局飲まなかった。
それを飲んでよく眠れた、という人もいるので、念のために持ってゆくといざというときに助かるかもしれない。
[旅の会話・言葉]
旅に必要な英単語が使えれば、よほど不自由することはない。おすすめなのは、スマートフォンの翻訳機能を活用することだ。
急な体調トラブルに見舞われたら、どうしよう、という心配もあったが。現地ツアー会社の日本語スタッフの携帯電話番号を控えておけば、ほとんどどこでも携帯電話が通じるので、まず問題ないのではないか。